至道無難
2017年    10月   
1 (日)
2 (月)
一歩、前へ

人間は本能が壊れた唯一の動物。自我が生まれ行動に理屈が生まれる。武術はその人間の本能を回復させる修練の場。とにかくやりだしたら前へ。生き方に理屈はいらない。踏み込め!一歩。

畳あり 受身の稽古か 秋澄む日          無得庵是空
3 (火)
4 (水)
空気

時間というのは不思議。家で2時間じっとしてるとその長いこと。ところが道場での2時間は、まるで一瞬。空気というものなんだろう。道場は道の場。その時間は普通の時間ではない。

秋気満つや 辺りを払って 剣を置く       無得庵是空
5 (木)
6 (金)
7 (土)
ひとつひとつ

稽古というのは積み重ね。ひとつひとつ少しずつ進んでいく。見た目にはその進み具合はわからない。どこまでかはわからない。ただわかるのはこれでいいとおもったらストップしてしまうということ。稽古は永遠に続く。続けなければならない。


水澄むや 体を捌いて 左袈裟          無得庵是空
8 (日)
9 (月)
体育の日
10 (火)
11 (水)


型を覚えるというのは、身体の無駄な部分、不要なもの、そういうものを除去して、単純化していくこと。繰り返すことで動きがスムースになる。最小の動きで最大の力を発揮する。この考えが人生を大きく作り上げていく。

待宵の 月が覗いて 稽古かな         無得庵是空
12 (木)
13 (金)
14 (土)
15 (日)
16 (月)
武術修行

今の時代、武術の修練というのはいいんだが、稽古は厳しくて、面白いというものではないので、続けるということは難しい。回りを見ると面白いものは五万とある。目移りをしてしまうようだ。やってても何かすぐに結果が出るものではない。10年ぐらい先をみながらやるといいのだが。

肌寒むの 型の稽古の 繰り返し           無得庵是空
17 (火)
18 (水)
19 (木)
20 (金)
身心の鍛錬

10月に入っても雨。地球に何か起こりつつあるのだろうか?周りに何があっても己だ。武術の修行は鍛えるのは己、人間である。やると決めたら、一歩の積み重ね。これは年齢には関係ない。幼児だろうが、老いも若きも、である。掴むのは技の奥にある人間の心、だ。

花は香り 人は心とや 秋うらら         無得庵是空
21 (土)
22 (日)
23 (月)
24 (火)
25 (水)
26 (木)
27 (金)
28 (土)
稲妻雷五郎

大相撲の横綱は稀勢の里で七十二代目。その中の第七代目横綱が稲妻雷五郎である。江戸末期の人気文化人横綱だった。俳人でもあった。「青柳の 風に倒れぬちからかな」。真の強さは柳のように風の吹くままに柔らかく。相手を侮らず恐れず。極意である。

三年先 見据えて稽古 秋の風           無得庵是空
29 (日)
30 (月)
31 (火)