無心 猿を飼ってる侍がいた。竹刀を持って突くと、飛び上がる。くぐり入ったり、竹の先をつかまえたりなどして、なかなか突くことが出来ない。或る日、猿をからかって突いてやろうと待ってるところに、急用があって家人に「もし」と声をかけられた。「なんだ」と返事しながら突くと、何の苦もなく突けた、という話がございます。 本多青仁斎靖邦のひとりごと 合気道青葉塾道場 http://www.ningenkobo.com |
臨終の夕べまで 上島鬼貫という江戸時代の俳人の言葉だ。「うえしまきかん」でなく「うえしまおにつら」と読む。こんな恐ろしい名前をよくつけたものだ。芝居の悪役の名前だ。「臨終の夕べまで修行と知るべし」。ただこの言葉は武術修行にピタリと当てはまる。気に入った。死ぬまでが修行。俳諧の世界も武術の世界も同じ。 本多青仁斎靖邦のひとりごと http://www.ningenkobo.com/aikidou 令和5年10月23日 |
合気道と礼法 合気道は難しく考えない。人間本来の自然の身体にもどす身体回復の武道。武道も時代とともにかわる。この合気道は今の時代にぴったり。さらに杖道も同時に続けるといい。 競技武道ではないというところに意義がある。畳の上での身体の動き。 小笠原流礼法の姿勢の大本は武術。馬術によって身体の根本を作る。要するに自然体だ。礼法だけでは身につかない。 合気道によって立ち居振る舞いの基本ができるのだ。スポーツで筋肉を鍛えるのとは違う。礼法もやはり頭から入らない。感覚的なもの。武術による身体作りが礼法の基本となるのは事実。 だから自然に礼法、立居振る舞いは合気道をやればいい。 そういうものが自然に身に付くのだろう。 合気道青葉塾道場 http://www.ningenkobo.com/aikidou TEL 045-902-1808 |
夢想権之助 武蔵が播州に在った時、夢想権之助という兵法使いが訪ねて来た。試合を所望する。武蔵はちょうど楊弓の細工に夢中だった。夢想権之助は「兵法天下一夢想権之助」と背中に書いた羽織を着て、大太刀を携えていた。武蔵は楊弓の折を持って立ち合い、夢想権之助を少しも働かせなかった、というはなしがございます。楊弓とは遊戯用の小弓、弓として使わずそのもので構えたということ。この夢想権之助はこれを機に宮本武蔵を倒すために、杖術を始める。これが神道夢想流杖術として完成する。 本多青仁斎靖邦のひとりごと 合気道青葉塾道場 http://www.ningenkobo.com/aikidou 令和5年10月3日 |
合気道と杖 合気道と並行して杖術をやるのはいい。合気道という体術の源は剣。剣の理論から武器がないときの身体の捌なのだから。やはり剣を振らなければと思う。それはただ杖の型ではない。杖と剣とで組んだ型を学ぶ。打ち込んだ剣を杖でどう対処するかなのだ。剣と杖が「取り」と「受け」。自然と動きが身につく。野球でいうと「バッティング」。素振りを繰り返す。自然と身体が覚えていく。間が感覚的に身につく。 少年部はこれで身体が構成されて行く。理論だけれども理論ではない。身体全体で学んで行く。ただ素振りではない。理合で身体の基本を学ぶ。合気道は畳がいるが、この太刀・杖の稽古は板張りでいい。理想的にはこの先に抜刀術がいいのだが、これは先の目標において、太刀・杖に馴染んでいく。剣をやるなら持つのは真剣。 とにかく合気道と杖を並行して稽古していく。これが理想だ。 |
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知力には限りがある。 「知力には限りがある。感覚は限りない力を持つ」これはハリウッド女優・シャアリー・マクレーンさんの言葉。この方は前世を信じ、自分の前世は日本人。あの一休禅師の奥さんだった人だと公言。人間は生まれ変わるのだとも…。生まれは1934.4.24。私と誕生日が同じ。共鳴するものがある。 本多青仁斎靖邦のひとりごと 令和5年9月21日 |
眼柳島 古老茶話という書物がある。宮本武蔵、豊前の小倉で、佐々木眼柳という剣術者と同じ船になった。試合の話しに及んだ。それでは、と、武蔵は櫂を持ちながら岸に上がった。眼柳は武蔵が上がるところを横になぐる。すると武蔵の皮袴の裾を一寸ばかり切ってしまった。武蔵は持っていった櫂で眼柳をその船の中に打ちひしいだ。この時よりその島を眼柳島と名付けた。さらにその書物には「武蔵は一生の間に七十五度試合をして残さず勝っている」と書いてある。巌流島の決闘というのは、このような闘いだったのか? 実に面白い話しである。 本多青仁斎靖邦のひとりごと 合気道青葉塾道場 http://www.ningenkobo.com/a |
心 生きて行く、これはやはり「心」の問題だろう。強くなるというのは身体ではない。伴なう心を鍛えること。普段のこと、当たり前のこと、いつでもどこでも出来る、という心の備え。振り回されてもいけない。 本多青仁斎靖邦のひとりごと http://www.ningenkobo.com/aikidou 令和5年9月16日 平成28年12月21日 |
むつかしいことは むつかしいことはやさしく、やさしいことはふかく、ふかいことはたのしく…。出典はわからない。永六輔さんがよく使っていた。これはどんな世界でも通用する。ほかでもない武術修行にはぴったりの言葉だ。要するにに稽古は楽しくやるんです。 本多青仁斎靖邦のひとりごと 令和5年9月13日 |
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