バイカル号

1967年、横浜から船、ソ連の「バイカル号」に乗って、モスクワを経由してイランに行った。24歳。デマバンド山に登るための早大学生登山隊。初めての海外旅行。ナホトカが初めて足を踏み入れた外地。その時の経験が日本の文化伝統の武術への回帰、きっかけだった。

大賢は 愚かなる如し 夏きざす          無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古 孤舟道場    菩提亭写多・撮影
平成29年5月18日
至道無難 山波平九朗 

水の流れ

手首の腱鞘炎でひとり稽古を休んだ。これは職業病だと思っている。剣を振ると手首にかなり衝撃が来る。周期的にやってくる。湿布薬を貼って固定していたら治った。元に戻ったのでまた剣を振る。こういうのは気にしないで前を向いて挑戦だ。後は向かない。そういう気持ちで修行はするものだ。

水の流れ 先を争わず 五月雨         無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古       菩提亭写多・撮影
平成29年5月16日
至道無難 山波平九朗

先々の先

こういう時代なのだ。武術を学んで何かをつかむことだ。技を上手にかっこよくやるというのは結果である。あせらない、あきらめない。深いものは楽しくやればいい。千日の稽古を鍛といい、万日の稽古を錬、というのだ。

夏立つや 先々の先 要諦なり        無得庵是空
本多青仁斎靖邦のひとり稽古 孤舟道場    菩提亭写多・撮影
平成29年5月12日
至道無難 山波平九朗

水郷佐原

佐原に行った。水郷佐原だ。5月の連休。電車を使った。このあたりは香取という。香取神道流の祖、飯篠長威斎、その弟子、塚原卜伝、を生んだ。宮本武蔵が囲炉裏端に座っていた卜伝に挑む。さっと鍋の蓋で、卜伝、武蔵を制してしまう。そういう武術の逸話の地。

蓋が武器 卜伝流や 五月川           無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦 ひとり稽古        菩提亭写多・撮影
平成29年5月3日
至道無難 山波平九朗

もうと思うな

このところひとり稽古の居合は模擬刀を使っていた。軽い、振りやすい、樋があるから、ヒュウという音が出る。気分がいい。74歳の誕生日の翌日、25日、真剣を使った。重い。ゆっくりと振る。ところが気持ちが爽快になった。これだ。74歳から気分一新、まだまだ、これからなのだ。挑戦だ。

馬酔木咲く まだと思えば のぼり坂          無得庵是空
 本多青仁斎靖邦 ひとり稽古            菩提亭写多・撮影
平成29年4月28日
至道無難 山波平九朗

春の露

合気道の余技として杖道と居合道を始めたのは50代の終わり。これはよかった。別の角度から合気道を見ることができた。それといつでも一人で出来るということ。時間とわずかなスペースがあればすぐに無の世界に入り込むことが出来る。上手くなろう、などと変な欲はない。24日で74歳。捨てる、ということだろう。

こつこつと 積めば修行ぞ 春の露          無得庵是空
 本多青仁斎靖邦 ひとり稽古            菩提亭写多・撮影
平成29年4月21日
至道無難 山波平九朗

そのまま

武術の基本は剣、日本刀の扱い方だと思う。これを振ることによって身体能力がたかまる。腰を鍛える。野球のバットの素振りだと思っている。いつでもどこでもこれをやる。抜いて斬るという動作。ただそれだけでよい。

抜いて斬る ただそれでよい 木の芽雨      無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古      菩提亭写多・撮影
平成29年4月18日
至道無難 山波平九朗

極意

稽古というのは素朴なもの。何も難しい技を覚えなくともいい。道場に出てあたりまえのことを繰り返す。淡々と、である。その簡素な動きがいつでもどこでも出来るようになる。これ、極意という。


あたり前に 出来る動きや 春の川      無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古      菩提亭写多・撮影
平成29年4月11日
至道無難 山波平九朗

夜桜

桜満開。江戸城の周りの夜桜を見に行った。お城側の千鳥が淵の散歩コースを歩く。日本武道館の前の駐車場にたどり着いた。日本武道館にはどれだけ行ったかわからない。こういう散歩のコースを知らなかった。

道場は 道の場なりとや 桜咲く       無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦 ひとり稽古      菩提亭写多・撮影
平成29年4月5日
至道無難 山波平九朗

稽古の様子はあおばタイムズ映像ニュース(http://www.ningenkobo.com)で紹介されています。どうぞご覧下さい。

永き日

剣を振るひとり稽古。場所はとらない。ひとりだから煩わしさはない。30分から40分でいい。これだと決めた型を繰り返す。合間に杖を振る。これは年齢は問題ではない。淡々と、孤舟のごとき心境で。

こう来れば そう来るかと 暮遅し        無得庵是空
本多青仁斎靖邦 ひとり稽古           菩提亭写多・撮影
平成29年3月30日
至道無難 山波平九朗
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