秘すれば花

武道の稽古を能の世界をヒントにするとよくわかる。能では求めるものを花とする。それは秘さなければならない。秘すれば花、である。この秘というのは隠してしまうということではない。努力して稽古をしていることは表に出さない。秘かに稽古を続けるという姿勢だ。

極意とは 何処にありや 仏法僧     無得流俳句 無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古     菩提亭写多・撮影

平成26年6月26日
至道無難 山波平九朗

陰流の祖

愛洲移香斎 (陰流の祖)

兵法はさて、強いだけでようござろうか。姿もあり、色もあり、匂いもある。光もあれば影もある。それらをいっさいこめた人間の働きというものが、真性ではござるまいか。剛には柔を、直には曲を。なにも勝たいでも宜しい。相手の威を、すかし、かわし、ついにはその心くじきひしいでしまえば、それで宜しいでは御座らぬか。

陰流の祖 愛洲移香斎の言葉

力でなし 剛には柔を 夏木立      無得流俳句  無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古     菩提亭写多・撮影

平成26年6月23日
至道無難 山波平九朗


合気道の拡がり

スイスを訪問中の皇太子殿下のニュースに現地の合気道を習う人たちが道衣を着て歓迎するシーンがあった。合気道の広がりは外国でめざましい。外国人の日本料理への評価も高いが合気道への関心も高まっているのに注目する。日本文化への誇りをもっと持て。

武術修行 王道はなし 雪解富士    無得流俳句 無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古    菩提亭写多・撮影

平成26年6月20日
日々是好日  山波平九朗

無刀流

武術の究極は刀を抜かぬこと。映画「七人の侍」で志村喬が子供を人質に立てこもった悪人を無手で仕留めるシーン。新陰流の祖・上泉伊勢守の逸話。名人はむやみに刀を振り回さない。極意は「無刀流」である。

武の奥義 抜かぬ刀や 青田風      無得流俳句 無得庵是空
写真 抜刀天狗道場にて          菩提亭写多・撮影

平成26年6月18日
至道無難 山波平九朗

身体操法

下半身を固定して斬れと教わった。どうもこれは上体の力だけで斬るのだから腕力がないものには難しい。納得できなかった。そこで動きながら全身を使って斬る。うまく行く。合理的な身体操法だ。その斬り方が私の身体に合う。

老鶯や 構えて一瞬 逆袈裟斬り    無得流俳句  無得庵是空
写真 抜刀天狗道場にて         菩提亭写多・撮影

平成26年6月16日
至道無難 山波平九朗

認定証

春の合気道審査、認定証が届いた。今回は初段が6人。晴れて黒帯となる。これからさらに初段としての修行を続けなさいということだ。これでいいということはない。昇級すると、少年部は帯の色が変る。これが楽しみなのだ。

梅雨晴れや 昇級昇段 認定証     無得流俳句  無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古    菩提亭写多・撮影

平成26年6月13日
至道無難 山波平九朗

心眼

広瀬浩二郎さん。目が見えないが、学生時代、居合を始めた。その経験から、座頭市は存在してもおかしくないという。国立民族博物館の研究員。面白い。留学先のシカゴで合気道も始めた。何かを開眼した人である。深夜のラジオ深夜便で聴いた。武術は見えないほうが、見えるということのようだ。

極意とは 睫の如し 梅雨晴れ間     無得流俳句 無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古     菩提亭写多・撮影

平成26年6月12日
至道無難  山波平九朗

少しずつ 少しずつ

映像の記録は面白い。時間が経ってるほうが今との差がわかっていい。当人は変遷に気がつかない。初めての型を真面目に取り組んでいるがひどいもんだ。繰り返しやっていると少しずつ少しずつよくなっていくようだ。あせってはいけない。まことの花を追い続けていく。それが武道。

梅雨めくや 机上に武士道 風姿花伝    無得流俳句 無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦のひとり稽古     菩提亭写多・撮影

平成26年6月11日
至道無難  山波平九朗

能と伊賀

家康に仕えた伊賀の忍者・服部半蔵。この伊賀の忍者の一派につながるのが能の観阿弥・世阿弥。能という芸能と忍者の動き、武術の奥義だ。これが伊賀という土地で一致する。なるほどと思う。

能と忍者 絡み合うルーツ 梅雨曇    無得流俳句 無得庵是空
写真 本多青仁斎靖邦           菩提亭写多・撮影

平成26年6月5日
至道無難 山波平九朗

満月を斬れ

武道の終局は心だ。それは技を繰り返し修行する過程で育って行くものだ。身体は少年のようには行かない。ところが心は本人次第。どこまでも広がっていく。そこに深さを求めていくのが後半の武道修行になるのだろう。真剣を振るのがいい。

梅雨空や 満月を斬れ 斬って見ろ     無得流俳句  無得庵是空
本多青仁斎靖邦のひとり稽古         菩提亭写多・撮影

平成26年6月3日
至道無難 山波平九朗
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